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第13期はちおうじ未来塾 第8回を開催しました。
12/21(土)第8回を開催し、㈲エニシング代表取締役社長の西村和弘氏をお招きしご講演いただきました。
西村氏は、中央大学商学部在学中に、1年のアメリカ留学を経験。卒業後は5年間を江崎グリコ株式会社で学び、その後独立開業されました。
漢字Tシャツを経て、日本に残る’前掛け’の産地・愛知県豊橋に出会い、前掛けの企画販売をスタート。ニューヨークへの飛び込み営業等の熱意・活動が実を結び、日本のみならず海外にも販路を開拓。更に2019年6月には念願の自社工場を愛知県豊橋市に設立。古くからの日本の文化・知恵をグローバルに発信する世界初の【前掛け専門メーカー】として活躍されています。
この度の未来塾では『ベンチャー企業としてのビジョンとアクション~未来の描き方~』と題し、ご講演いただきました。
■企業の根源と未来
「創業者」と「後継者」。この立場の違いは様々な点が考えられますが、1つには「事業のレールを初めから敷いた人」と「事業のレールを引き継いだ人」と考えます。
活躍されている創業者は、自らの存在意義を肚に落ちるまで徹底的に考え、自ら描いた未来の理想像を明確に描き、付加価値を生み出しつづけることを1から始めた方です。
事業のレールを引き継いだ後継者も今一度、創業者から積み上げた自社の歴史を知り、自社の存在意義を肚に落とし込むまで考え、描く理想の未来像に向かい経営をしていくことが大切と西村社長のお話しから学びました。
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ビジネスを取り巻く環境が一層厳しくなっている昨今、企業にも変化が求められる時代とよく聞きますが、西村社長は「大前提として、企業の根っこの部分を大切にすること」と言います。
根っこの部分とは、
・自社が何故創業したのか(自社の歴史を知る・事業の源を知る)
・自社のやるべきこととは何か(存在意義)
根がしっかり育ってこそ、後から立派な花実(商品・サービス)が咲きます。変化を求めるあまり花実ばかり気にした改革をしていては表面的になってしまいます。
根っこつまり本質を大切にしながら、今の時代に合わせた自社の存在価値を徹底的に考え事業展開していくことがブレない経営に繋がるということを学びました。
では、未来はどのように描き、アクションしていくのでしょうか?
西村社長は「『現状取り巻く環境を踏まえた延長線』という発想でなくもっと突き抜けた発想。『こうなったらうちの会社カッコいい!』とワクワクしながら未来を描く。妄想を膨らませることで【今】が変わります」と言います。
論理的思考(左脳)よりもまずは直感的思考(右脳)。直感で未来を妄想し続けることで可能性が広がります。その未来を実現させるために1つ1つ論理的に計画し行動すること。これはまさに経営者の仕事であると言えます。
創業者の西村社長は、未来を妄想しながら1つ1つ丁寧に行動していき、現在進行形で活躍されています。ただ、現在に至るまでも多くの苦しい経験をしてきたと言います。
「起業してはじめのうちは、やってもやってもうまく行かなかった。新たなことをやるときは直線的な成長はまずない。はじめの数年はむしろ右肩下がり。その地獄の時期にいかに潰れないように逃げずに事業に向き合うか。それを一回経験し乗り越えると、今後の挑戦が怖くなくなります」。
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未来をとことん妄想すること、かつ未来へ挑戦することへの覚悟。初めから事業を築いた創業者の西村社長ならではのお話しは、後継者である塾生に大変響いたのではないでしょうか。
■グループディスカッション
続いて、本日講義を踏まえて塾生でチームを組み、グループディスカッションを実施。
テーマは「10年後の自社~何を想い、行動していきますか?~」。
塾生には事前に「なぜ、自社が生まれたのか・自社名の由来は」等、自社の成り立ちを調べることを宿題としていました。
西村社長の講義で学びました「企業の根っこ」と「未来の描き方」を今度はディスカッションにより塾生各自に落とし込みました。
今回は塾生一人ひとりが発表しました。右脳を働かせた発想に苦戦したという感想が目立ちましたが、今後経営者として、自社の根源を大切にしたビジョンとアクションを考え行動するキッカケになったのではないでしょうか。
最後に、西村社長から塾生へメッセージをいただきました。
「業務に追われる毎日なのは皆一緒。大切なのは①時間つくる②場所を変えること。自分だけの時間・落ち着く場所を持ち未来をつくっていきましょう」。
創業者も後継者も同じ【経営者】。会社を深く知り考える。その上で未来を描き1つ1つ行動する、まさに経営者の立場とは何ぞやを改めて深く考えさせられました。
講義は残すところあと2回。2020年も経営者としての気づきを得られるカリキュラムを企画運営いたします。