内視鏡の映像をワイヤレスでiPadへ~エアスコープ
リブト(株)(後藤広明代表取締役・八王子市明神町)では、内視鏡の映像をワイヤレスでiPadへ飛ばす仕組みにより、在宅医療を可能とする「エアスコープ」を、医療従事者向けに販売している。
これは、ファイバースコープと呼ばれる内視鏡の映像をiPadに映し出すための装置で、従来の内視鏡は、基本的に患者が病院に行かなければ受けられない検査だが、当スコープとファイバースコープ、iPadを組み合わせることで、例えば、患者の自宅やベッドサイドでの内視鏡検査が可能となる。ファイバースコープ型の内視鏡に本機(エアスコープ)を取り付け、iPadにインストールした専用アプリで内視鏡映像をモニタリング、録画することも可能。更に録画した映像は、同アプリで再生する事も、パソコン経由でバックアップすることもできる。 |
エアスコープ(カメラユニット)
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■エアスコープ誕生秘話
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「数年前、介護支援研究会という勉強会での福村先生(鶴岡協立リハビリテーション病院)との出会いがきっかけ」と語る後藤社長。
「福村先生は高齢者がうまく食べ物を飲み込めずに起きる「誤嚥性肺炎」を減らす取り組みを地域ぐるみで行っており、その発生率を1/10にできる方法を確立されていました。それは早期に食べ物がうまくの見込めない人を内視鏡検査で発見し、リハビリを実施するというシンプルな方法でした。しかし内視鏡検査を行うためには患者に病院に来てもらう必要があり、そのことが高齢者の負担になっているとの話がありました。
福村先生は、病院ではなく、患者の自宅やベットサイドでも実施できるようにファイバースコープとよばれる覗き込むタイプの内視鏡の接眼部に、手作りでCCDや家庭用ビデオカメラを取り付け、家庭にある一般のテレビに接続して検査を実施していました。その効果は素晴らしく「誤嚥性肺炎」の発生率が1/10以下にコントロールできていると。話を伺いとても素晴らしい取り組みと感じた一方で、先生がご自身で機器を作るようでは、折角の手技も普及しないのではと強く感じました」
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リブト(株)後藤社長
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■海外への展開も視野に
今後について後藤社長は、「色んな先生方のお話を聞いていて分かった事は、その適用が嚥下内視鏡に留まらないという事」と語る。「例えば、在宅での胃樓交換や、呼吸器の観察等でも使ってみたいとの声も頂いています。価格的にも病院据え置きの電子内視鏡装置と比べると1/5程度なので、例えば、発展途上の国々にも需要があるのではと感じています。今回、モニタとしてiPadを採用したのも、海外での入手性を考慮しました」
八王子に拠点を置く医療系ベンチャーとして、今後の当商品の普及とリブト(株)後藤社長の活躍が益々期待される。
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iPadモニタ
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会社名 リブト(株)
住所 八王子市明神町4-9-1-301(八王子オフィス)
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